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売りひろむ 拙き業を身に重き 飾り兜の俤うつす 皐月の晴れ着に風薫る菖蒲浴衣の白重ね表は縹紫に 裏むらさきの朱奪う紅もまた重ぬるとかや それは端午の辻が花 五とこ紋のかげひなた 暑さに つくる雲の峰 散らして果は筑波根の 遠山夕暮繁り枝を 脱いで着替えの染浴衣 古代模様のよしながき 御所染千弥忍ぶ摺小太夫鹿の子友禅のおぼろに船の 青簾川風肌にしみじみと 汗に濡れたる晴浴衣 鬢おのほつれを簪の 届かぬ愚痴もすいた同士 命と腕に堀切の 水に色ある花あやめ 弾く三味線の糸柳 縺れを結ぶ盃の 行く末広の菖蒲酒是れ百薬の長なれや めぐる盃数々も 酌めや酌め酌め尽きしなき 酒の泉の芳村と 栄うる家こそ目出度けれ 最後までお読み頂きありがとうございました。ランキングor拍手していただけますと幸いです。
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